とりあえずやってみればいいじゃん

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エンジニア関連のことについてつらつら書くブログ

エンジニアが転職する時のチェックリスト

この記事は退職者その2 Advent Calendar 2017の17日目の記事です。

今年に入ってこれからの生き方を考えた結果、某社を退職しました転職して3ヶ月。現在の話と勉強会復活のお知らせ。という2つの転職系記事を書いており、こっち方向のネタは尽きたので転職活動を焦点にした記事にしようと思います。


エンジニアが転職する時、いろいろな軸で会社の良し悪しを決めていくと思います。ただ、「自分では○○が重要だと思ってそればっかり見てたけど今にして思えば△△もちゃんと見ておけば良かった」となってしまう時もあります。なのでとりあえず会社を見る上でチェックポイントになりそうな項目をひたすら並べていこうと思います。この中で「これは重要だな」と思う項目があったら、転職活動する時に確かめてみてください。

※ちなみにもちろんですが私は転職する時に以下に挙げる全ての項目をチェックしたわけではありません。単にチェック項目になりそうなやつを並べてみたというだけです。

基本的な心構え

「今まで当然だったものも疑ってかかる」がいいと思います。別の場所に行くということは別の文化、環境が待っているわけなので「今の会社のここが嫌い」だけを軸にするのではなく「今の会社のここはいい」も認識した上で転職候補の他社を見ていくべきだと思います。

チェック項目

開発環境

  • 言語は何を使っているか
  • 言語のバージョンは何を使っているか
  • どんなライブラリを使っているか
  • どんなツールを使っているか
  • 指定したPC、アクセサリ、椅子を用意してくれそうか

古い言語のバージョンを使っていたり、svnを使っていたりした場合、本来の開発以外のところで疲弊しかねません。「今時○○使ってるところないでしょ?」と舐めてかかるとたまに「当たる」ので確認は必要です。

その他開発関係

  • カンファレンス等に業務時間として参加できるか
  • 勉強会、カンファレンス等の費用を会社負担にできるか
  • 業務中に登壇資料作成、ブログ記事等を書くことが認められているか
  • コードレビューが行われているか
  • みんなで技術情報を共有する場があるか
  • 30後半とかそれぐらいになってもバリバリのエンジニアとして活躍している人がいるか

業務外のインプット、アウトプットに対しどれだけ協力的か、というところもチェックしておくべきかと思います。ある会社はGitHubのスター数が一定以上を越えると海外カンファレンスに行かせてもらえるという制度があったりします。

コードレビューをちゃんとしているかどうかはメンバーの成長速度、コードのメンテナンス性に関わってくるところなので具体的にどのようなフロー、指摘を行っているかが確認できると良さそうです。

「技術情報を共有する場」は個人的に意外と大事ではないかなと思います。チーム開発の場合全部自分が実装しているわけではないので、コードには表れてないけどいろいろ調べて苦労した点を全て把握できていないことも多いと思います。それをissue上なりPR上なりMTGなりで共有されていれば技術力はつきやすいと思います。

最後の項目の意図としてはどのようなキャリアが描けるかをふんわり確認する、という意味です。会社によっては年齢が上がっていくとマネージャーになる道しかないように誘導されるといったこともあるようなので、(質問の仕方が難しいですが)現場のエンジニアの活躍の事例を聞いておくといろいろ展望が見えてくるかもしれません。

プロジェクトの進め方

ここが合わないと入った後に苦しい気がします。エンジニア発信でもどんどん施策を進めていけるのか、チームメンバーが同じ目標を持って効率的に動けているか、売上施策とユーザ満足度の釣り合いをどう取っているかなどは一つのチェックポイントになると思います。

勤怠

  • 業務時間は完全固定なのか、フレックスなのか、裁量労働なのかなど
  • 有休は何日あるか
  • 有休とは別の休暇があるか(夏休み、年末年始休みなど)
  • リモート勤務はできるのか
  • 残業時間はどれくらいなのか
  • 産休/育休は取れるのか
  • 後々時短という選択肢はあるのか

業務時間は形態と時間に厳密であるかどうかは探りたいところです。職場によっては1分遅刻しただけでどーのこうのとかあるので。

有休に関しては自由に取れるかどうかもチェックポイントになります。四半期に2日までしか取れない雰囲気がある、連続して休暇を取りづらいという会社は実際にありました。

女性にとっては産休/育休/時短は確認しておくといいかもしれません。場合によっては「急に子供の具合が悪くなったから今日は午後休を取りたい」が通用するかを確認してもいいかもしれません。

働く仲間との関係

  • エンジニア以外の人とも、仕事外で話す機会があるか

仕事のしやすさ、頼みやすさに多少関わってくるところかなと思います。チェック項目としてはこれぐらいしか思いつきませんでしたが、一緒に働く人がどんな人なのかは非常に重要だと思うので可能であればランチや飲み会、会食に参加させてもらうといいと思います。

会社について

  • 何を目的として事業を行っているか
  • どんなサービスを開発、運用しているか

これは言わずもがなだと思います。

福利厚生

  • 住宅、家賃補助があるかどうか
  • 食事補助があるかどうか
  • 健康保険の種類は何か
  • その他会社独自の制度があるか

年収は同じでも福利厚生が違うとかなり差が出ると思うので一応確認はしておいた方がいいかなと思います。

その他

  • 入社したらどんなポジションに就くのか
  • 1日のスケジュールはどうなっているか
  • 評価はどのように行われるのか
  • 年収はいくらになるか

そもそも会社が人を募集するということは何かに対して人が足りていないわけで、その何かと自分が合致しているかどうかが見られているはずです。そのポジションが自分が望んでいるものかどうかは確認しておくべきです。

私は今回転職する時に1日のスケジュールは必ず確認していました。というのも、今回転職で重要視していたことの1つに「コーディング時間を十分に確保できるか」というものがあったからです。エンジニアが面接官だとリアルな回答が返ってきます。Googleカレンダーを見せてくれる会社もありました。面接官をやっているエンジニアはマネージャー寄りなことは多いですが、部下のことをちゃんと見ている人であれば部下がいつも何をやっているかのスケジュールは把握して回答できるはずです。

人によっては気にする項目

  • 社員数
  • 何年目の会社か
  • エンジニアの割合、人数
  • 部署の多さ

勝手なイメージとして社員数が多い会社、古参の会社だと柔軟に動きにくいイメージはありますが会社によって違うのでそんなに参考にならない気はします。

部署が多く、部署異動が自分希望でできるようであれば、転職しなくても転職したかのように環境を変えることができるのでそれをメリットとしてカウントすることもできるかもしれません。

調べる時のコツ、注意点

今までひたすらチェック項目を並べてきたのでそれの調べ方や注意点についてさらっと書いておこうと思います。もちろん調べる時の最良の方法は中の人の知り合いに聞くことだと思います。面接だと基本的に会社のいいところしか聞けないので、ありのままの状況を聞くには個人的な知り合いに聞くのが一番です。

転職口コミサイトは参考にはなりますが、鵜呑みにはできません。ベンチャー企業だと1年前の話がすでに古いかもしれません。同じ会社でも、消腫、部署によって労働環境が結構異なることもあります。転職エージェントを使っているのであれば、エージェントを介して聞いてもいいと思います(私は実際、残業に関する質問をエージェントを介してしてもらい、転職会議よりだいぶ環境が改善されているという情報を得ることができました)。

求人要項も一歩踏み込んで読んでみるといいです。具体性がない情報しか載せていない求人(極端な話で言うと「Swiftができる人」のようなもの)は、現場のエンジニアと人事で欲しい人材のすり合わせがきちんとできていない可能性があるのでちょっと注意した方がいいと思います。「面接時にこれやらせてくれるって言ってたのに入ってみたら違うことをやっていた…」という話はちょいちょい聞きますからね…。↓こんな記事もあるので参考にしてもいいと思います。

社員のインタビュー記事が会社の採用サイトやWantedlyなどに載っているのであれば見てみるといいと思います。いいところばかり書いてあると思いますが、雰囲気をつかむことはできると思います。

最後に

自分にとって「良い会社」かどうかは最終的には入ってみないとわからないし、人によって違うと思います。なので見極めは非常に難しいですが、だからこそ「自分にとってこれだけは外せない!」「これがカバーできていれば他で多少合わないところがあっても大丈夫」と思うものを見つけ、それをとことん掘り下げていけば「良い会社」に出会えるのではないかと思います。