ビッグデータから導き出されるビジュアルトレンド #designship2018
※この記事はDesignShip 2018 1日目のトーク、宮本 哲也さんによる「ビッグデータから導き出されるビジュアルトレンド」の内容を書き起こしたものです。記事を早く出すため体裁が整っていない部分もあるかと思います。あとで気が向いたら直します。
宮本 哲也 氏登壇内容(DesignShip Webサイトより)
世界中のクリエイターやマーケターの方々に写真・動画・イラスト・音楽素材を提供するゲッティイメージズは、年間10億回に及ぶビジュアル検索のデータを蓄積しています。このビッグデータに加え4億点以上のダウンロード素材の傾向、実際の広告ビジュアル、広告の背景に見える社会トレンドを分析し、少し先のビジュアルトレンドを予測しています。
この活動の第一の目的は、需要に沿った素材をタイムリーに揃えるためなのですが、このセッションでは、こうした活動で得られたインサイトの一部を、皆様と共有したいと思います。
トーク内容
gettyimagesについて
デザイナーの人に音楽や写真の素材を提供している会社。報道関係者の人にもニュースやスポーツの写真を提供している。写真素材は3億点くらいある。ビデオ素材は800万点。
なぜビジュアルトレンドを分析するか
ニーズを事前に予測できないと商機を逸する。こうゆう素材が足りない、と言われて作ることをしていたが、それでは遅い。クリエイティブリサーチチームが作られ、トレンドの予測をするようになった。
どうやってトレンドを分析するか
10億回検索されて、4億点がダウンロードされているので、その傾向を見る。2017年はLGBTQという語が例年より多く検索された。今年はMental Healthがトップだった。社会的不安が高まっているのかもしれない。
データを見てから、社会的なトレンドを見る。国別でも見る。
今どういう時代?
ビジュアルからコミュニケーションが始まる時代。84%のコミュニケーションがビジュアル。インスタの写真からテキストのコミュニケーションが始まったり。
こんな時代、どんなことを求められるか
Authenticityが求められる。個人も企業もビジュアルからコミュニケーションを始めることが多い。なのでリテラシーも上がっている。大量の写真を瞬時に読み取る能力が上がっている。このような人にアプローチするにはAuthenticity、嘘くさくないビジュアルを提供することが大事。雰囲気のあるビジュアル制作を意識している。
ここ数年の流れとして、撮影する側にもある流れが出てきた。
撮影する側に現れた流れ
まずsecond renaissance。マイノリティの方をモデルにしたものも多い。親しみやすさとインパクトを両立させている。このような流れはなぜ出てきたのか。SNSの別の側面が影響している。プロとアマの差が縮小し、そこに若いフォトグラファーが反発するなど。
death of authenticity。90年代への憧れ、不安定な社会からの逃避などがテーマ。
dark still life。静物画の世界。#darkfoodphotographyなどが人気を集めてきている。プロっぽい表現に憧れた素人に触発されたプロが撮るなど。
Authenticityは進化し続けており、diversityの要素も入ってきている。若い世代において多様性に対する考えが強くなってきている。男性同士の恋愛、子育てお父さん、障害を持った方、など。このような人がメディア、広告に出てきてもいいのではという考えが広がってきている。
最後に
アイディアに詰まった時は自分の範疇外にも取り組んでみるといいかも。
Togetter
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