10/12 UX JAM 12に参加してきました #uxjam_jp
久しぶりにUX JAMに参加してきました。以下レポートになります。
ちなみにタイトルはconnpassのページに載っていたものをこちらでもそのまま載せている or うろ覚えのタイトルを載せているものもあります。ご了承ください。
はじめに
- UX MILK
- UXを「知る・考える」きっかけ
- UX JAM
- UXを「語る」きっかけ
- UX JAMを楽しむための3つの法則
- 聞く
- 話す
- 繋がる
- インタラクティブに参加する!
「データサイエンスとエクスペリエンスに関する整理(仮)」@岩田さん
- データサイエンス
- データに関する研究を行う学問
- 今回話すこと
- データサイエンスとデザインの融合の話
- なぜデータを集めるのか
- 学ぶためにデータを取る
- 価値創出のためにデータを取る
- データを取得、解析、提示
- 2つのタッチポイント:データの入力、出力
- 人からデータを取る場合はその人をハッピーにしながら取らなきゃいけない
- デザインの役割
- ユーザインターフェースの課題を解決するようなもの
- どうやってデータを集めるか
- 1.循環型
- ユーザが上げたものを解析して学習していく
- 成熟しているサービスに多い
- グロースしていくことができ、一番理想的
- 2.無意識型
- 無意識に入力できる
- 無意識に入れたい状況を作る
- 貰った情報に付加価値を付けて返却する
- 3.報酬型
- その場でお金を返すとか
- スパム系に多い
- 一過性のあるプロモーション
- 4.収集型
- クローリングなどによりweb上の情報を収集
- 1.循環型
- まとめ
- データサイエンスの持続的世知長にはデザインの力が必要
- インテリジェンスを育てるためにインテリジェントなデザインを
データサイエンスというと完全に「内部」で無機質な印象でしたが、確かにデータを集めるためにはデザインという「外」の力も重要ですよね。
「人からデータを取る場合はその人をハッピーにしながら取らなきゃいけない」というのは大事だと思いました。サービスのためにユーザを「利用する」のではなく、ユーザと一緒にサービスを育てていく、ユーザに還元していけるサービスを作っていけるといいですね。
「最近ローディングがあるwebサイト多くないですか?」@中矢さん
- ローディングってUX的にあり?なし?
- 個人的にはなしだと思う
- なぜなしなのか
- 情報を提供していない
- 楽しませていない
- 根本的に待たせているだけ
- ユーザが求めているものではない=UX的に最悪
- 最悪なパターン
- ローディングの先に有益な情報がない
- 進捗状況がわからない
- ローティングバーを眺めている以外やることがない
- 昔話
- 現在
- 平然とローディングがあるという流れが怖い
- このBad UX、どうすればいいのか
- UX的にありにする提案
- ゲームを表示する
- 残り時間を逆手に取ってネタを考えさせる ex) ボケて
- キレイなお姉さんを背景にしている
- UX的にありにする提案
- 本日の結論
ローディングを表示することはユーザにとって良いことだと無条件に思っていましたが、確かにローディングが表示されたままずっと待たされた時にイラッとしてアプリのプロセスを切ったことはあるのでローディング自体が良いユーザ体験を提供しているわけではないですね。
ただここらへん難しいところではあると思います。読み込み中にローディングを表示しないよりは表示した方がいいはずだと思うんですよね。Apple審査ではWebView読み込み中にローディング表示をしなかったがゆえにリジェクトされたという話も聞いたことがあります。なので私の中ではより良い体験をしてもらうためにはひと工夫をする必要がある、という考えに至りました。
「実体験からのUX」@入江さん
- UX=恋
- UX = ユーザ体験
- ユーザが使いやすいUI
- ユーザに楽しんでもらえるもの
- そこに自分の思いは入っていますか?
- UX = ユーザ体験
- 自分が「絶対おもしろい」と感じた思いを乗せないと
- 案が通りにくい
- 開発期間が長くなると心と体が耐えられない
- 楽しくない
- 好き勝手に作って思いをぶつけるのはダメ
- 目的は相手と相思相愛になること
- 視野が狭くならないように思いをぶつける
- まとめ
- UXも恋もなかなかうまくいかない
- 恋(UX)の達人目指して頑張りましょう
UX=恋という発想は面白いなと思いましたwでも確かに好きな人にプレゼントを渡すときは喜んでもらうためにその人がどんなものが好きなのか、どんな行動をしているのかを考えるように、プロダクトに関してもシステムの向こう側にいるユーザがどんな人物でどんなことを好むのかを想像して作るわけですからUX=恋と言えるのかもしれないと思いました。
「ビジネス価値とユーザ価値のバランスを取るプロダクト作り」@酒匂さん
- テストプロダクトあるある
- 速くリリースしてほしい
- 品質落としたくない
- これ以上盛り込んだら間に合わない
- →バランスを取る事が必要
- テストプロダクトとは
- プロダクトに価値があるのかを検証する
- MVPで作る
- 作る時のポイント
- 要件をmust(最低限必要)とwant(付加価値を提供)に分ける
- きっちりわけることが大事
- wantはテスト版では含めないけど後々リリース
- 複数のUX案を考える
- 限られたリソースの中で実現が不可能な場合の案を考える
- 工数を考えてA(テスト版)をやってからB案(正式版)へ
- ビジネス価値とユーザ価値のバランスを取ったプロダクト作り
今まで「テストプロダクト」として意識したことはありませんが、新しいサービスをリリースするときは本当に必要な機能を洗い出してそこだけ作ってまずはリリースするということはやっていました。ガチガチに(思い込みで)作ってリリースしても、それがユーザの思いと離れてしまっていた時に修正が難しくなってしまいますしね。web系はリリース作業にそこまでコストがかかるわけではないので追加したい機能を小さく分割してリリースして様子を見ていくのが適している気がします。
「UXの第一歩はClient Experience」@庄さん
- UXの第一歩はClient Experience
- エンドユーザのことを考えてソリューションを作っていくことは多いと思う
- クライアントの体験をあまり考えていないな、と気づくこともある
- クライアントを考えることによって最終的にUXも良くなるのでは?
- ※クライアント=例え事業会社であっても企画者などのクライアントは存在する
- なぜ?
- クライアントは答えのかけらを持っている
- お客さんはいろんな思いがあって無茶を言ったりする
- 答えの一部は持っている
- どうやってテクノロジーに持っていくかは足りない
- 課題意識、不安、ざっくりとした案はある
- これを引き出してあげることは大事な仕事の一部
- この人達のニーズをいかに満たすことができるか
- 特にプロジェクトの最初の段階でちゃんと考えるとうまくいくようになる
- クライアント体験の理解と成功があって、ユーザ体験の定義に繋がる
どうしてもプロダクトを作るときはユーザのことばかり考えてしまいがちですが、確かにクライアントのことを考えることも大事だなと思いました。私は今まで事業会社にしかいたことがないのでクライアントは企画者などの立場の人になるのですが、「どう表現したいのか、何を実現したいのか」のすり合わせは大変だったこともありました。でも絵に描き起こしてみたり、プロトタイプを作ってみたりすることで双方の溝を減らす努力をし、その時はいいクライアント体験はできたのではないかなと思います。
「ゲーム開発にプロトタイピングを導入してみた話」@楠さん
- ゲーム開発現場でのUXって?
- 「ユーザに◯◯な体験をしてほしい」を言語化して様々な意思決定の基準にしている
- UX実現のためのクリエイターの重要な役割
- 開発メンバー間の脳内イメージを共通化する
- 一緒に開発をする仲間でも全く別の人間の集まり
- 脳みその中のイメージはひとそれぞれ
- プロダクト開発するにあたり、脳内のイメージの共通化はすごく大事
- →素早く共通化するためにプロトタイピングを導入
- 導入前
- 企画・仕様→デザイン→実装のつなぎの部分のやり取りにめっちゃ時間を使う
- イメージの共有に時間がかかっている
- →脳内のイメージがバラバラだから
- →早く手元で実機で確認できる環境を
- 企画・仕様→デザイン→実装のつなぎの部分のやり取りにめっちゃ時間を使う
- 導入例
- バトルの仕様を変更する
- キャラをタップして攻撃していたとこを、画面下のコマンドボタンに集約する
- 普通の攻撃と必殺技みたいな技の多様性出したいという理由から
- キャラがアクションした後の動きとか考慮すべき点がめっちゃ多い
- Pixateを導入して細かいアクションなども入れて共有
- 実際に動いているものに近いものを作れるので考慮漏れなどを発見しやすい
- バトルの仕様を変更する
- 結果
- みんなの脳内のイメージが共有されることで
- 余計な作業のやり直しやコミュニケーションが減少
- 作り込みにかける工数が捻出され、プロダクトの品質も向上
- みんなの脳内のイメージが共有されることで
- まとめ
- 環境や用途にマッチしたツールを選択してライトに試してみては
- ※pixateはサービス終了したらしい
ゲームだと特にアニメーションの細かい部分は言語化することが難しく、下手をすれば出戻りを何回も繰り返すことになりますよね。でもプロトタイプでイメージを共有できればコミュニケーションコストが削減されてかなりスムーズにプロダクト開発が進みますよね。iOSアプリであればPrott、Marvel、POP、InVisionなどが良さげですねー。
感想など
UX JAMは今まで聴講1回、登壇1回ということで3回目の参加でした。だんだん参加登録者が増えてきて今では抽選倍率2~3倍くらいになってますね。私も最初は補欠だったのですがキャンセルにより前日に繰り上がってなんとか行くことができました。行くのはちょっと久しぶりですが、前回と雰囲気は変わっておらず、UXについてゆるく学べるところであり、あったかコミュニティ感がありました。UXについてガチで学んでいる人じゃないと参加できないということもなく、私のようなエンジニアも結構いました。LT内容としても難しいものではなく理解して実践できるものばかりで良かったなと思います。
あと今回はカレーが用意されていましたがそれもおいしかったです。(まさか勉強会でカレーが食べられるなんて...w)