10/4 BLITZ -UI以外がテーマのUXイベント- #01に参加してきました
「UI以外のUX」がテーマというのは面白いなと思って参加してきました。ブログ枠で参加したのでしっかり書きます。
スケジュール
2セッション→懇親会→2セッション→懇親会という形式でした。UX JAMもこのような形を取っていますよね。この形式だと「次の懇親会の時間では他の人に話してみよう」ということができて、普段よりいろんな人と話せる気がします。
LT SESSION
Slackのグロースを支えた「Hookedモデル」 @牧野 周氏
- HOOKED MODEL
- ハマりやすいサービスの設計を抽象化したもの
- trigger / action / reward / investment の4つのステップから成る
- trigger
- プロダクトを使うきっかけとなるもの
- 外的トリガー / 内的トリガー
- action
- プロダクトを実際に使う
- reward
- actionの結果もらえる報酬
- 報酬ほしいからまた使いたいと思わせる設計にすることが重要
- investment
- プロダクトに対して行う投資
- 4つの中でも非常に大切なステップ
- このモデルを使って成長を遂げたサービス→slack
- trigger
- push通知
- 仕事に関する重要な情報が詰まっている
- action
- メッセージをチェック
- reward
- 絵文字リアクション
- investment
- 課金しやすい設計
- trigger
- まとめ
- HOOKED MODELを意識して設計してみよう
今ノッているslackを例に使っていてわかりやすかったです。
rewardって重要ですよね。何かの行為をした時に見返りがないとやろうとしませんもんね。極端な話、ゲームでモンスター倒しても経験値もお金ももらえなかったらモンスター素通りしたくなりますし。rewardの設計がちゃんとできていればリテンションにもつながりますし、うまくいけば口コミで他の人も巻き込めるかもしれません。積極的に意識しておきたいステップだと思いました。
ユーザーとのタッチポイントを増やすためにやったこと @今泉歩美氏
- みんなのウェディング
- 結婚式は一生に一回
- ドッグフーディングがしづらい
- →web以外でのユーザとのタッチポイントを増やしている
- タッチポイント1:ツール
- メール / 口コミカード / 電話 /
- タッチポイント2:SNS
- インスタ / LINE
- タッチポイント3:会う
- リアルイベント開催
- まとめ:タッチポイントを増やすために
- ユーザが利用しているメディアや体験に寄り添う
- ツールや他メディアの運用は効果が高かったものに絞る
- ユーザに直接会うときはおもてなしの気持ちを
なかなか共感できることが多かったセッションでした。弊社(食品EC)でもタッチポイントを増やす試みはしていて、ユーザにメール、電話、お宅訪問(冷蔵庫の中身を見せてもらう)、来社(ユーザテスト)という形でタッチポイントを作っています。ただSNSは(たぶん)やっていなくて、これが出来たらいいなぁとは思うところです。タイムリーなことにこの勉強会に出た翌日、弊社slackで「チャットで買い物」は便利なのか?という記事がシェアされていました。手軽感、親近感を与えるためにもSNSはこれから利用していくべきですね。
TECH::CAMPで残したこと、捨てたこと @阿部 幸一郎氏
- TECH::CAMP
- 1ヶ月でサービスを作れるだけの技術力を身につける
- UXの計測方法
- NPS(ネットプロモータースコア)を採用
- 0〜6点を付けた人:批判者
- 7・8点を付けた人:中立者
- 9・10点を付けた人:推薦者
- 推奨者の割合から批判者の割合を引いた数値がNPS
- なぜNPS?
- 申し込み前は他サービスとの違いがわかりづらい
- 差別化しづらい=口コミが勝負
- NPS=口コミ力の測定
- NPS(ネットプロモータースコア)を採用
- 高いNPS数値を得るまでにやったこと
- 実利
- ユーザが得られた効用
- 共通の目標を設定し、サポート
- 感情
- 体験への期待値から発生する感情
- 実利
- 期待以上→感動→口コミ
- まとめ
- 1.サービスにあった計測を
- 2.UXを実利と感情に分けて考える
感動を与えるというのは非常に重要ですよね。「普通」だと記憶に残らない、代替可能なものになってしまいます。この「感動」に重点を置くという意味ではNPSは最適なのですが、数値に胸を締め付けられるときも多々ある気がしますw10段階評価のうち9と10しかプラスの数値にならないわけなので普通にマイナスになったりするわけで。でも愛着を測る上では外せない指標だと思います。
スライドの中で具体的に何をやったのかが書かれているので行動事例として参考になりますし、TECH::CAMPというサービスがどれだけ緻密に作られているのかがわかって良かったです。
100kmマラソンという極限状態から生まれしモノ @安部昌乗氏
- player
- AppStoreのベストアプリ
- なぜUI以外のUXを考えるのは大事なのか
- それが大事だから
- 一つの写真を見ても解釈は変わる
- 実際、UIの解釈はユーザの状況に依存する
- →ユーザの状況を"整える"必要性
- playerにおける"整える"
- 試合の前になぜこの試合が重要なのかを伝えている
- 試合がメインではあるがその前の状況を"整える"
- →試合に対してパッションになる
- UIの解釈は状況に依存するから状況を整える
- あなたが整えるべきユーザの状況とは?
その場での状況、その人の経験など「コンテキスト」によって何に見えるかは違ってきますよね。おそらく絵画でもその場で見るだけなのと、その絵が書かれた背景を知った上で見るのとでは大違いな気がします。この「違い」を「うんうん違うよね」で済ませないことは非常に重要だと思います。何を与え、何を差し引くのが適切なのかはなかなか悩ましいところではあると思うのですが、それを把握することができればより良いサービスになるのは間違いないと思います。
感想
どのセッションに関しても多くの学びを得られるものでした。「これを自分のサービスに置き換えるとどうだろう?」と考えるきっかけにもなり、これからの開発に活かせそうです。
他の人との交流という観点で言うと、この勉強会はいろんな人と話せる機会が多いなと感じました。まず19:30開場、20:00スタートなのですが、スタートが遅めだからか早いうちから結構人が集まっていて、名刺交換をする姿がいろんなところで見られました。参加者は私が話したかんじからするとエンジニアとデザイナーが4割ずつくらい、残り1,2割がディレクターなどその他の職種の人だったようでした。いろんな立場の人と懇親会で話すことが出来て良かったです。
難点を挙げるとするならば、まず椅子です。基本的にみんな立ち見、机は点在していて飲食物が置いてあるという状態だったのですが、私はブログ枠なのでPCでメモを取とらなきゃだしうーんと考えた結果、地べたに座って書いてましたwこのことをツイートしたらリプライしていただけたので、次は何かが変わると思ってます。
あとゲストWi-Fiがあることに途中まで気づかなかったのはちょっと痛かったです。私はいつも勉強会に参加するとメモを取りつつハッシュタグを付けてツイートをするという忙しいことをやっているのですが、これはPCがネット環境に繋がっていないとできません。セッション間の懇親会か何かでゲストWi-Fi情報が書いてあるっぽい紙が側面に貼ってあることに気づいたのですが、もう面倒になってしまって。
良い勉強会なので、回を重ねるごとにユーザ体験が良くなっていくことを期待します!
写真
写真をいただくことができたので貼っておきます。多くの人が真剣に聞いている様子が伺えます。