とりあえずやってみればいいじゃん

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現役エンジニアママ&パパの子育て術 #WITYevent

この記事はワーママの子育て術を学ぶ勉強会の第一部「現役エンジニアママ&パパの子育て術」の書き起こしになります。第二部の書き起こしは別の記事にて書きます。後ほど手直しをする可能性があります。

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パネラー(イベントページから抜粋)

## 大場さんご夫婦(お子様 女の子 5才)

大場 寧子 氏:東京大学文学部卒業後、(株)ジャストシステムベンチャー企業フリーランスを経て、2007年に(株)万葉を設立。以来、エンジニアとしてまた社長として、Ruby on Rails を中心とする受託開発を行い、男女ともに働きやすい会社作りを目指している。Rubyアソシエーション評議員。著書『たのしい開発 スタートアップRuby』『現場で使える Ruby on Rails 5速習実践ガイド』

大場 光一郎 氏 :2001年、大手SIer入社。2011年グリー株式会社に入社。2014年から大手クラウドソーシング会社に参画しCTO、CIOを歴任。2018年より株式会社Speeeの専門執行役員に就任し、開発に関わる組織全体を統括。その他、複数のIT企業にアドバイザーとして開発組織、文化、事業づくりを支援している。

吉澤さんご夫婦(お子様 男の子 1歳8ヶ月)

吉澤 和香奈 氏:SIer、ゲーム会社、スタートアップなどで開発を経験した後、CAMON.TOKYOを起業。現在は教育事業や開発に携わる。

吉澤 修 氏:数々のスタートアップでエンジニアやマーケターとしてプロジェクトを経験した後、CAMON.TOKYOを起業。現在は経験を活かしたサービス開発に従事。

パネルディスカッション

自己紹介

大場さん(奥さん):万葉の社長をしている。競技かるたが趣味で、その後輩と会社を作った。会社ではRuby on Railsを使った受託開発を行っている。娘は5歳。保育園に通っている。自分も旦那も時短にはしていない。試行錯誤しながらやっている。会社の所定労働時間を7時間にした。社長でもプログラミングをしている。

大場さん(旦那さん):Speeeの専門執行役員をやっている。プロダクト開発の責任者をやっていて、仕事の中でプログラミングをすることはあまりない。会社のアーキテクトを作っている。会社の制度で育児休業を月1回取れる、フレックス制などがあり、朝の送り出しは自分がやっている。10時前後に出社している。夜に面接があったりするので、迎えは奥さんがやっている。

吉澤さん(奥さん):WITY運営メンバー。2010年新卒でSIerに入った。その後いくつかの会社を経て起業。ベトナム関係の事業をやっていた。出産や需要の変化により、今は教育事業等にシフトしている。午前中は家で作業、午後は講師をやってくる、などのような働き方をしている。子供の送り迎えは基本的に旦那さんがやっていて、自分は料理を作るなどしている。

吉澤さん(旦那さん):奥さんと一緒の会社をやりつつ、Incrementsでマーケター兼エンジニアとして働いている。スタートアップで立ち上げを経験してきたことが多かった。その後、自分でもトライしたいと思い、起業した。平日はIncrementsに勤務。フレックスでリモートOKのような状態なので、保育園の送り迎えを多く行っている。自分の会社は奥さんが寝てからやっていたりする。8-9時くらいに預けている。6時までには迎えに行っている。

パネルディスカッション

産休、育休の取得について
どのくらい休みを取りましたか?そのときに気をつけていたこと、あってほしかった制度やありがたかったことは?

大場さん(奥さん):早めに産休は取った。4ヶ月くらい育休を取った。保育園に入ったからと言ってフルで入れるわけではないので、ちょっとだけ勤務する、自宅で勤務するということができると助かる。変則的な時間勤務ができたのはよかった。自宅勤務であれば週1日は出社する、などの基本ルールはあるが、特別な事情があれば柔軟に対応することができる。育休中もslackなどは確認していたので、復帰はしやすかった。

大場さん(旦那さん):生まれた直後1週間くらい休んだ。育児はマラソンのようなものなので、生まれた直後だけの制度だけでは嬉しくない。ミルクとおむつをしっかりしていれば自宅勤務もできる。2歳くらいになって「かまって」となると邪魔をされる。スリープボタン押されたり。仕事どころじゃない。長い目で見たサポートが必要。

吉澤さん(奥さん):1ヶ月前から産休を取った。あまり食べれないという時期があったので、もっととっても良かった。育休は1ヶ月程度。慣らし保育をよくわかってなくて、親に頼ったりした。つわりの時が辛かった。食べれない状態。そういう時も休んだりした方が良かったと思った。つわりのときは電車通勤はだめ。

吉澤さん(旦那さん):生まれたときは会社員ではなく業務委託のような状態だったので、案件ベースで調整が効いた。産後すぐ働いた。場所の拘束はなかったので、家にいて時間をずらすなど。できるだけ休んだ方がいいなと思った。新しい環境に大人の方も慣れない。慣れる意味で仕事をあまり突っ込まないように。子供が結構泣いたりするので、睡眠時間が少なくなってパフォーマンスが低下するなどがある。Incrementsは子供がいる社員が多く、結構休んでいる人がいた。男性も休んでいた。

比較的融通が効く環境だったと思うが、意図的に作った?どのように作った?

大場さん(奥さん):生まれる前からやりやすいように自由度を高めていた。制度を整えていった。早く帰る人がいれば、夜遅く仕事してカバーする人がいなければ、と思った。が、みんな早く帰ればいいじゃんと思って変えていった。仕事の中身も調整した。

吉澤さん(奥さん):元から自分の会社とフリーランスだったので融通が効いた。出産後の講師は、生徒に合わせなきゃいけないというところは働きづらかった。Udemyでも配信をしていた。赤ちゃんが病気のときに自分が付いてあげられないということも。旦那がホワイトな会社だったので良かった。

吉澤さん(旦那さん):意図的にホワイトな会社に入ったわけではない。ラッキーだった。生まれる前から業務委託をやっていて、その後社員になった。でかい案件は取らないようにしていた。

大場さん(旦那さん):会社以外の環境は厳しかった。会社がサポートできるのは仕事の部分だけ。認可に10個応募したけど全部外れた。たまたま知人の紹介で無認可のところに入れた。お互いの両親は頼れない状態だった。最初親にサポートしてもらったが、2週間で帰っていった。自分たちで解決しなければなかったので、シッターサービスを探したりしていた。

大場さん(奥さん):ベビーシッターの割引券が会社であったりする。

■働き方の変化は?
またどのような工夫をして来ましたか?

大場さん(奥さん):お金のシミュレーションはした。お金の意識をして、大きな出費をしないなどをした。朝型ということもあり、夜の時間は使えなかった。どちらかは遅いという状態で、どちらも遅くなったら延長保育を頼んだ。グラフを出して、「今月はワンオペがこれだけ多い」という管理をしていた。

大場さん(旦那さん):大場家全体でどうするかという目で計画を立てた。ベンチャーの4人目のエンジニアとして入ったりと、お互いリスクを取りつつ実績と自由を確保していった。

吉澤さん(奥さん):フレックスをとるなど。産む前は外食が多く出費が多かった。出産後は料理を作って出費が減った。お互い平日家にいる。飲み会には赤ちゃんを連れていけるものを選んだり。飲みに行くのは休日の昼間など。

吉澤さん(旦那さん):奥さんは家事をするタイプで得をした。

大場さん(奥さん):10時くらいに会社に着くようにしてた。着替えさせたり、食器を洗ったりしてから出てた。帰りは6時くらいに行っていた。そこからご飯を作ると遅くなるので基本的には自炊しなかった。近所の居酒屋は保育園状態になっていたので、そこに行ったりしていた。

■ブランク期間は仕事に影響は出ませんでしたか?

吉澤さん(奥さん):勉強する時間はあった。が、経歴書に書けないという期間があるのはつらい。次の転職を考えるとちょっと、という部分はある。勉強は細切れでできる。

自分が採用するときに、ブランクはどう見ますか?

大場さん(奥さん):ブランクの前にどれくらいスキルがあったか、ブランクを巻き返せるような人かの方が重要。1,2年前の技術でも役立つ。そんなに気にしない。

■会場にメッセージ

大場さん(奥さん):子育てと仕事、どちらかを選ばなきゃいけないという思考にならないように。時間は限られているので、両方やろうと思えば、片方を専門的にやっている人より質が劣ってしまうこともあるかもしれない。でも両立はできる。両立のポイントは、働く時間が短いから迷惑、という考えは止める。どのようにフォローするかが想定されていればいい。不足の事態を想定して考えて動けていればいい。完璧を求めない。子育てが女性の問題になってしまうのはよくない。会社では男性にも早く帰ってもらったりしてる。旦那の勤務時間が長いとその分奥さんが家事をやらなくてはいけないという構造になってしまっている。そこをみんなで解決していければ。そのような理解がある会社に、生まれる前に行けるといい。

大場さん(旦那さん):仕事も育児も両方というのは強者の意見。なかなか子供ができなかったということもあって、できる準備はしていた。得意なところを合わせて対応していくとよい。できないことはできないと捨てることも視野に入れる。子供がいない状態が100%だとしたら、それは維持できない。最初の1人は想像するのが難しいが、改めて計画してみるのが大切。でも、それに固執しすぎないように。予防接種とかも実は結構大変。平日だったり同時に受けてはいけないものがあったり。「あのお家はいつもパパがお迎えに来てるね」「連絡事項は奥様に伝えますね」などの場面に遭ったことはある。

吉澤さん(奥さん):夫婦で話し合うとなんとかなる。早めに生んだほうがいい。30になってからだとお金かかるから今のうちに、と28歳の時に言われた。仕事が思うように進まなくてもやもやすることもあったが、子供がいる生活の方がいい。早めに生んで、またフルタイムで復帰する方が。