とりあえずやってみればいいじゃん

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エンジニア関連のことについてつらつら書くブログ

読書メモ:『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』②

読んだ内容を忘れないように、かつより深く理解するための読書メモです。書評とは違います。

対象の本

21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由

初版 第3刷

今回の記事で扱う範囲

  • capter 0:21世紀型教育の先進国アメリカ

要約

デザイン思考に注目が集まっている背景としては次の4つが挙げられる。

  1. 激しい競争に生き残るためには新たな価値を創造してポジションを取る必要がある。従来の技術的・機能的価値の創出ではなく、オリジナルな価値を創出する必要がある。
  2. インターネットにより誰でも創作、表現活動ができるようになった。
  3. 機械の発達により分析などの作業は機械に代替される可能性が高いが、その分析結果を元に創造することは人間に依存する。
  4. 先進国においては物質的価値より精神的価値が重視される傾向にある。

このような流れの中でアメリカではビジュアルシンキング、人間中心デザイン、デザイン思考という考えが生まれ、ハーバードやMITでもデザインスクールと組んだプログラムが実施されている。デザインスクールにおけるカリキュラムを理解する上での基本的な考え方は「デザイン、ビジネス、エンジニアリングの3つの要素が協働することでイノベーションを生み出すことができる」というものだった。この協働は筆者が以前在籍していたP&Gでも唱われていた。P&Gのマーケターには新たな違いをつくり出すタイプと与えられた仕事を着実にこなすタイプのマーケターがいた。前者はクリエイティブな発想をする右脳タイプで後者は論理的思考を積み上げる左脳タイプのようである。筆者は新たな違いを生み出してイノベーションを起こせるマーケターになるべく模索し始める。

調べたこと

p.18 オリジナルな価値の創出

デザイン思考に注目が集まっている背景(本文では「潮流」)の1つめに述べられている話はこのページの技術イノベーションと社会価値イノベーションの図がうまく表している。

p.22 ビジュアルシンキング

ビジュアルシンキングの面白そうな本としては描いて売り込め! 超ビジュアルシンキングを見つけた。アイディアを直感的に理解してもらうためにビジュアルを用いて説明する際のフレームワークが学べる様子。

p.22 人間中心デザイン

優れたUXを実現するための人間中心デザインとは?を読むと人間中心デザインとはどのようなものかがおおまかわかります。人間中心デザインとデザイン思考の違いを把握したい場合はこちらを読むといいかなと思います。★★

p.30 『ハイ・コンセプト』

このページやその他調べたことによると6つの感性とは以下の通りです。

  1. 機能が充足してきた現代においては「デザイン」が商品の価値を高める重要な要素となる
  2. 商品の良さをつらつら述べるより、商品開発に関わる「物語」を載せた方が消費者の心をつかむ
  3. 一つに絞るのではなく全体をうまくまとめる「調和」が求められる
  4. 論理ではなく「共感」が人を動かす
  5. 真面目だけでなく「遊び心」も必要
  6. モノよりも「意義」が無機質な世界から解放してくれる

自分の考えなど

オリジナルな価値の創出は非常に重要だと思います。アプリひとつ取っても、同じ効果をもたらすものは山ほどあります。その中で「私はこのアプリがいい」と言ってもらうには機能とは別のもの、付加価値が必要になってきます。日本でうまく付加価値を付けた有名な例としてはこのページにも書かれているようにWiiがよく挙げられています。だからと言ってそう簡単に何を付加価値として設計したら良いかが思いつくわけでもないので、これから先を読み進めて少しずつ手法を身につけていきたいと思います。