とりあえずやってみればいいじゃん

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エンジニア関連のことについてつらつら書くブログ

エンジニアの私から見た「良い」スカウトメール

先日人事側から見た「良い」スカウトメールの記事を見たので、そのメールを受けるエンジニア側からの話を書いてみるか、と思いこの記事を書いてみた。特に深い意味はない。

今までに転職サイトや直メールでスカウトをされたことがあるが、心が動くものもあれば、逆に印象が悪くなるものもあった。なのでどのような要素が揃っていれば「良い」スカウトメールなのか、ここでなんとなく書いてみようと思う。

よく会社選びは恋愛、結婚に似ていると言われるので、適宜恋愛を引き合いに出して語ってみる。たまに無理やりな例示になっているのは否めない。

※この記事はしがない一エンジニアの感想です。
※ここではエンジニア=ソフトウェアエンジニアとしておきます。

「良い」スカウトメールのポイント

アウトプット物を見た形跡がある

職務経歴書を見ただけでは、その人にどんなスキルがあるのかイマイチわかりにくい。「私料理できます、毎日作ってます」と言っても、もしかしたら毎日黒焦げおかずを量産しているかもしれないのと同じ(かもしれない)。日頃どんなコードを書き、どんな問題にぶち当たり、どんなことを考えているのかを少しでも把握するには、その人が書いているものを見ると良いと思う。多少なりとも得意なこと、人柄がわかると思う。

では何を見るかという話だが、エンジニアの場合次のアカウントを持っている可能性が高い。どれか一つのアカウント名がわかれば、Google検索の力で他の媒体もすぐ出てくると思う。

ここで言う「見る」とは「多少なりともそれが何を意味するかを理解していること」を指す。以前、「GitHubRubyのコードを拝見し、ぜひRubyエンジニアとして〜」というスカウトメールが来た。その当時、Rubyリポジトリは確か1つで、しかも練習問題のようなものをフォークしてきただけのものだった。その他リポジトリの大半はSwift。つまり、そうゆうことだ。

ちなみに余裕があれば退職記事を見つけて読むのもありかと思う。退職記事にはその人の価値観が書かれている場合があり、それを見ることによって自社との相性を測れる可能性がある。

なぜ自分が必要なのかが書かれている

街中(Twitter、直メール等)やマッチングアプリ(転職サイト等)でいきなり「君のことが好きなんだ、付き合ってほしい」と言われても、「お前は私の何を知っているんだ??」という疑問が湧くと思う。「うまく言葉にできないけど、好き」とかそんなものはいらない。どのような点に惹かれて恋文(スカウトメール)を送ったのか、どんなポジションで入ってもらいたいのかは書くべきかと思う。場合によっては「食器洗い手伝ってほしいんだ」「何言ってんの?食器なんて食洗機に任せればいいじゃない。私の仕事じゃないわ。」ということもあるかもしれない。それもまた結びである。

会社の説明が書かれている

相手の属性がわからない状態でマッチングしても、メッセージを交わしたり、会いに行ったりすることはあまりないのではないかと思う。どんなに相手のことが好きでも、自分に魅力を感じてもらえなければ付き合うことはできない。会社にしても同様なので、「これを言えば俺に興味持ってくれるだろ」という推しポイントを書くべきである。

加えて、「これからこんなことをしようとしている」「こんな経験ができる」ということが書かれているのも良いと思う。婚活パーティーで「俺こんなイケてるやつなんだよね」と言われても、それだけではその人との将来が想像できない。「俺にはこんなビジョンがあって、俺と一緒にいたらこの先こんなことがあると思うよ」と言った方が興味を引いてもらえると思う。たぶん。takeを求めるならgiveも提示しよう。

固有名詞が正確に書かれている

最低限クリアしておくべきことだと言える。これができていないとかなり厳しい。以前、スカウト文中に「GitHUB」という新しい表記があったので、Twitterでそれを呟いてみたら「自分にも同じスカウトメールが来た」とリプライが来たことがあった。名称を間違えると晒されるし、悪い印象を持たれてしまうので、ぜひとも気をつけたい。

もちろん元カノ/カレの名前(他のスカウト者)を書くのはもってのほか。必死に何人にも声をかけているのはわかるが、一応一途なフリをしよう。

ガツガツしすぎてない

いきなりデートできる日程を送られても、かなり戸惑いがあると思う。相手のペースも考えてから次の段階に行くべきであると思う。

そもそも、

  • 明確に結婚の意思がある場合(転職サイトに登録していて、アクティブである)
  • いい人がいたら結婚したい場合(転職サイトに登録していて、またにログインしているらしい)
  • 結婚したい素振りを見せていない場合(転職サイト以外のルートからアプローチする)

では本人の温度感が全く異なる。そのあたりも考慮した上でアプローチの仕方は変えると良い。

そもそもこんなにコストをかけるべきなのか?

上記のポイントを全て抑えようとすると、かなりのコストがかかると思う。が、面接コストや、採用したもののフィットしなくて辞めてしまう場合のコストを考えればそこまで高コストではないと思う。ざっと見て、良さそうだと思った人には上記のことを行う。きっと何もしないより返信率は高いはずである。

まとめ

「スカウト」というといかにもビジネス感があるが、結局のところ1対1の言葉のキャッチボールである。自分が言いたいことだけを言うのではなく、相手も話したくなるような態度で書かれたスカウトメールが、「良い」スカウトメールと言えそうである。